俳優・シンガーソングライター京本政樹ファンサイト

NHK金曜時代劇「御宿かわせみ第三章」

このエントリーをはてなブックマークに追加

2005年5月13日〜8月5日(高島礼子版第三章)にNHK金曜時代劇枠で放送された時代劇の第6話

キャスト

庄司るい:高島礼子
神林東吾:中村橋之助
畝源三郎:宍戸開
岡崎半次郎(忠三郎):京本政樹

解説

2003年より新たにスタートした高島礼子・中村橋之助版『御宿かわせみ』シリーズ第三章。今回から同心・畝源三郎役が宍戸開から沢村一樹に変更。また、シリーズ最終話では長い間”忍ぶ恋”の 間柄だったるいと東吾が遂に結ばれ、晴れて夫婦となりました。

昨年の『酸漿は殺しの口笛』撮影時、スタッフ・キャストから好評を博し、撮影が終了する頃には既に今回の出演が決定していたという嬉しいエピソードが示すように、昨年の放送直後には京本ファンだけでなく、番組そのもののファンからも好評だった忠三郎が約1年ぶりに再登場です。

このところ江戸市中では、病人の家ばかりを狙う強盗が多発。東吾は盗賊の手がかりを掴むべく、麻生源右衛門(井川比佐志)の屋敷に向かう途中、異様な殺気を放つ男とすれ違う。強盗の手がかりを調べる東吾は、天野宗太郎(鈴木一真)の異母弟、宗二郎(阪本浩之)が師事する典薬頭・今大路家が受け持つ患者の家ばかりが狙われていることを突き止める。更に今大路家の内弟子・岡崎半次郎を名乗る男が、3年前に江戸で散々悪事を働いた挙句に 行方をくらました忠三郎(京本政樹)と瓜二つであるという情報が寄せられる。
警戒を深めた矢先、宗太郎と宗太郎が思いを寄せる七重(吉本多香美)が忠三郎の罠にかかり誘拐されてしまう。
同心・畝源三郎(沢村一樹)とともに二人を追った先にいたのはやはり忠三郎その人だった。が、寸でのところで取り逃がし、源三郎は手傷を負ってしまう。
同じく忠三郎一派に深手を負わされた番頭・嘉助(小野武彦)から二人が囚われた先を聞き出すが、そこはなんと水戸屋敷。町方が手を出せない聖域から二人を救うべく、東吾は一計を案じることに……。

原作同様、忠三郎がその姿と名前を変えて再登場。前回は、悪事に手を染めながらも好いた女との純愛を貫く、ピュアな一面を見せてくれた忠三郎ですが、今回は一転、冷酷無比な強盗を繰り返した挙句、毒薬と使って市井の人々を恐怖のどん底に陥れようとする悪事の限りを尽くす男となって東吾の前に立ちはだかります。

随所に前回の回想シーンを織り交ぜながらの登場のため、その転生具合がよくわかります。ガラリと変わった髪型や服装、言葉遣いなどはもちろん、一番の違いはなんと言っても瞳。前回はやさしい光を帯びていた瞳が、今回は「次は容赦しないぜ」との台詞が現すように、常にギラギラとした色を帯び、時折浮かべる口元だけを動かす笑みの冷たさに何ともぞっとさせられます。
また、物語上でも明かされているとおり、この世に絶望しきったが上に悪事を重ねることの虚しさを痛感してか、時折見せる全ての事柄を悟りきったような寂しげな表情がたまりません。

kawasemi2

今回も少ないながらも2度に渡る立ち回りが見られるのも嬉しい限り。ただ、欲を言えば前回があまりにも美味しい役まわりすぎたため、ちょっぴり不完全燃焼の感も。特に最後の対決では、もう少しねばってほしかった、と思うのはファンの我侭でしょうか。
けれども、もう出番は終わった(しくしく)と思ったところに、不意打ちのように見せられたお白州のシーンは必見。この世の全てを恨むような、それでいてようやく安住の地へ行けることへの喜びが入り混じったかのような、何とも絶妙な凄まじい笑みを是非堪能してください。

今回も反響の大きかった忠三郎もとい岡崎半次郎。残念ながら彼が再びかわせみの人々の前に現れることはありませんが、もし、この先も「御宿かわせみ」シリーズが続くのなら、今度はまた違った役で東吾らをきりきり舞いさせる勇姿を見たいものです。

文:紫苑
絵:竜歌

Pagetop