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テレビ朝日「殿様風来坊隠れ旅」

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1994年4月2日〜10月1日までテレビ朝日系で放送された時代劇 土曜20時枠

制作:テレビ朝日、東映

キャスト

紀州大納言徳川治貞:三田村邦彦
尾張大納言徳川宗睦:西岡徳馬
村垣市蔵:京本政樹
安藤甚左衛門:神山繁
鶴姫:五十嵐いずみ
平賀源内:火野正平
お京:岡本夏生
染吉:石井洋祐

解説

徳川幕府第10代将軍・徳川家治の時代。老中・田沼意次による賄賂政治が横行し、役人の不正と度重なる天災による被害に人々は疲弊していた。
次期将軍と目される徳川御三家の1人、紀州藩主・徳川治貞(三田村邦彦)と尾張藩主・徳川宗睦(西岡徳馬)は、高貴な身分故の籠の中の鳥状態に辟易し、 11代将軍を決める閣議を前に藩邸を出奔。これを機に次期11代将軍にまだ7歳の田安家の忠千代を据え実権を握ろうとする 田沼父子だったが、市井に潜み田沼の動向を探っていた紀州公、尾張公の反撃に遭い、田沼は息子・意知を失う。事後承諾ながらも家治の承認を得た2人の殿様は、 晴れて自由を満喫もとい、諸国をめぐり人々の暮らしを学ぶ旅に出た。


徳川御三家である紀州と尾張の殿様が身分を隠し、それぞれ浪人・春田治之進、尾張商人・尾張屋宗太郎と名乗り、諸国を行脚しながら行く先々で悪人退治をする、 という水戸黄門と暴れん坊将軍的面白さに、クライマックスでのお約束事に変身ヒーローものの要素も加えた娯楽時代劇の集大成のような作品です。
真面目一徹な治さんに、殿様なのに妙に世慣れた遊び人の宗さん、という好対照な主人公2人とひょんなことから供に旅することになった 旅一座のオカマ芸人・染吉、男勝りの駆け出し役者・お京、行く先々で現れる自称・天才発明家の平賀源内。そして、奔放な殿様2人に振り回されっぱなしの 治貞の家臣であり、じいでもある安藤甚左衛門。密かに将軍の命を受け、殿様2人を陰ながらサポートする御庭番・村垣市蔵。というアンバランスかつ個性溢れる取り合わせが何とも言えない絶妙な味を生み、 シリアスと笑いの両面が非常にバランスよく配合されたストーリーと 気持ちがよいほどの勧善懲悪ぶりに心の底からすがすがしい気分にさせてくれる、これぞ痛快娯楽時代劇という作品です。

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この作品で京本さんが演じたのは、殿様2人を陰ながら守る御庭番17家のひとつ、村垣家の当主・村垣市蔵。やや短めのポニーテールを高く結いあげ、ほぼ黒に近い濃緑の着流しに真っ赤な襦袢、愛用の剣の鞘から下がる紐も赤、という非常にコントラストが 美しいいでたち。
序盤はかなり大ぶりな葉っぱを咥え、時にはその茎を武器として使うという荒業も披露。公儀庭番という立場上、あくまで陰にサポートに徹し、口数は極端に少なくニヒルな流し目を送っていたはずが、治貞に身分を 明かして以降は口数もやや増え、殿様2人と次第に打ち解けるにつれ、時にはかなりお茶目だったり、少し抜けてる(?)面も披露するまでに。
そんな目まぐるしい(?)変化を遂げた市蔵さんの魅力は何といっても、本職である華麗な刀さばき。出番が少ない回でも必ず、たとえ1シーンでも立ち回りを披露してくれているのが嬉しい限り。しかも、毎回手や見せ方が微妙に違っているというサービスぶり。 京本さんならではの流れのある速さはもちろん、最後はくるっと回して納刀などのお約束も見逃せません。また、回によってはごく僅かながらクライマックスの成敗シーンに加わることもあり、少ない分余計嬉しさをそそられます。
市蔵主役の12話でたっぷり見られる見事な立ち回りの他にも、個人的に2話のクライマックスで見せた、鞘で相手の動きを封じたまま鞘から刀を引き抜くシーンは必見。力強さと切れのある動きにうっとりさせられます。
また、任務のため毎回のように屋根裏でクモの巣まみれになる、というのもなかなかツボでした。
しかし、なんといっても最大の個人的見所は17話の冒頭、宗さんに続き蔵から出てきたシーンで見せた表情、これに尽きます。 一体どうやって中に?といぶかる娘に針金を見せ、一瞬浮かべた何とも得意げな笑み。数々の役柄でとてつもない表情を見せてきた京本さんですが、それに勝るとも劣らないあの目には、形容する言葉が見つからず参りました、というしかありません。

数ある時代劇レギュラーの作品の中では、出番はかなり少ない方ですが、インパクトはかなり強大な市蔵さん。色々謎な部分も含め、何度見ても飽きない魅力に溢れたキャラクターです。治さんと宗さん2人のやりとりも毎回楽しく、数々のお約束と心が躍るクライマックスのテーマ音楽に見るたびに元気をくれる1本です。
それにしても、染吉、お京、源内先生は、殿様2人の正体を知らないという設定でしたが、源内先生だけは実は最初から知っていて、面白半分2人の心意気に惚れた半分でついていったんじゃ……という気がして仕方がありません。

文:紫苑

京さまファン的みどころ

京さまの他にも、主役が飾り職人こと三田村さんだったり、松平定信が順ちゃんことひかる一平さんだったり、源内先生が火野正平さんだったり、市蔵の許婚の現夫が“究極の美男”(ゲストキャラだけど)加納竜さんだったり、かなり必殺絡みなこの番組。ついでにほとんど出ない割りには、無意味にエレキテルかけられてビリビリしながらもラスボスだったりする田沼意次が遠藤太津朗さん。やっぱり必殺絡み。
おまけに市蔵さまの許婚の元隠密がスカルソルジャーでも京本さんとラブストーリーを演じた浜田朱里さん。共演者にも京本さん絡みの方がたくさん出てきます。

それはそうと、第一回SPの市蔵さまの登場の不自然さは何度見ても可笑しいです。
すんごい高所から風の如く現れて(飛んできて)忍者を片っ端からぶった切っといて
(ついでに刀クルクルッと回して納めといて)
治さんに「もしや公儀の…?」
と言われたときの返事が「気まぐれの市蔵、通りすがりの浪人者でぇ」
・・・第一回からめっちゃ正体見破られてます。

全体的に毎回出演時間は短いのですが、とにかく毎回かっこいい!後半の市蔵さまは、許婚絡みのメイン回がありますが、忍者なのに殿様たちに守られちゃうとか、段々尾張の殿様と仲良くなっていたり、殿様を追っかけてきた甚左を「ご老人」呼ばわりして怒られたりとか、最初のほうあんなクールでかっこよかったのに最終回にはすっかり天然ボケキャラが炸裂してます。あとどうでもいいことですが、斬り合いの時たまにポニーテールがぐるんぐるん回転してたり、走ると必ず両脚丸見えになるとか、かなりインパクト強いキャラクターでした。

文:竜歌 

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